7世代研究 〜あらすじ編〜

ポケモンは具体→抽象→具体を繰り返していくゲームである。どういうことかと言うと試合回数をこなして強いポケモンや並び、動きを見つける(具体)。そしてその強い要素がなぜ強いのかを論理的に考える(抽象)。そこから自分が見つけた強い要素を満たせるポケモンや並びを考える(具体)。これを繰り返すことで構築は完成される。
自分は浪人というとんでもない足枷を負うはめになってしまったため上の具体となりうるものをする時間が無くなってしまった。このまま1年間適当に思いついた構築をSDで回して雑魚狩りをするだけなら、1年前と比べて何一つ成長してないし受験もまた失敗してしまうだろう。そのため、この1年間は具体の作業から1度離れ(完全にではなく)、抽象の作業に力を入れようと思った。実際、ポケモンは過去のデータから学ぶことが多く、大々的な本質は変わらないと考えているからである。
じゃあなんで7世代を研究していくかと言うと、7世代が最も対戦環境が整備されていて、尚且つ7世代の試合展開が最も美しいと思ったからである。ついでに8世代よりも7世代のほうが純粋に9世代に近いと思ったからだ。
この7世代研究で完全な本質を見つけられるとは微塵も思っていないが、何かしらの発見があればいいなと思う。


以下、書き方の説明
構築6体を7パターンに分類してそれぞれの数をまとめる
①対面
②クッション
③崩し
④対面+クッション
⑤クッション+崩し
⑥対面+崩し
⑦対面+クッション+崩し
タイプ耐久値技構成から主観で判断するため曖昧なものではある
そしてこれを①-②-③-④-⑤-⑥-⑦

テラスを切らせる切らされる

以前記事で書いたように(元記事は下書きに戻した)、テラスを切るパターンは大きく纏めると3パターンしかない。先制技を透かす、相手の攻撃を半減するために切る受けのテラス。一方で打点が無い相手に対して技範囲を広げることによって突破出来るようにする、タイプ一致のテラスを切ることによって有利対面で相手の引きに対して負荷をかける、またはリーチを伸ばすことの出来る攻めのテラス。そしてその両方を同時に行う場合である。
どの切り方が1番強いとかいうのがあるわけではないと思っているが、どの切り方にも共通して「不利対面を捲る」という点がある。
つまり、相手にテラスを切らせるためには相手にとって不利と思わせる対面を作る必要があって、尚且つ相手にテラスを切るだけの理由(理屈)を与えなければならない。つまりどういうことかと言うと、
・引き先を用意出来ない、または引くことが負け筋に繋がる可能性が高いような技範囲・火力を持つポケモンを対面させる
・相手がテラスを切ることでアドバンテージを得ることが出来る、またはその後の試合展開を想定した時にテラスタルを切っておくことで有利に動けると判断出来る状況を作る
前者は特にパオカミラオス、次点でカイリュー炎ポンが当てはまる。後者は無効化できる先制技、変化技(毒、胞子、磁波等)持ちや毒菱、ステロなどの設置技持ちが当てはまる。
結局、テラスを切るパターンの内9割が前者であるため勝ち筋を明確に見極める試合展開を望むなら、これらのポケモンを合わせることが全対応に近付く第一歩なのかなって感じはする。
またテラスを切らされる場合に関して、タイプが変わるということはそれまでサイクルが出来ていた並びが出来なくなってしまう→何かが一貫してしまうということを考えると結局テラスを切ることが負け筋に繋がっている→テラスを切らなきゃ対面負け、テラスを切ったら裏の一貫を作られて負けの両縛りが発生してしまっているのである。実際今流行りの構築はほとんどそれ(神+ランドorラオス)になっている。
ただ、これらの並びにも問題があり勝ち筋をこれらに依存すると結局カイリューにテラスを切らせられなかった時にラスイチラオスカイリューに対面負けてしまうような所謂相手依存、噛み合いになってしまう。
じゃあどうすれば良いのかって言われるとサイクルって言いたいけど多分そんな事ないから難しい。誰か教えてください

サイクル+対面

SVで最もコスパの良い構築は対面であり頭を絞り込む事で対応範囲を最大限まで広げたサイクル構築を作ることが出来るようになって最上位を取る事が出来るようになると思っていたが、恐らくこのゲームの本質はサイクル+対面である。
サイクル+対面と言うのは
①サイクル駒2+対面駒1
②対面選出
の2パターンの選出がある構築のことを言う、ことにする。

これを見て結局7や8世代でいた受け2攻め1の選出とそれが無理な場合に対面選出を用意した構築と変わらないじゃないかと思うかもしれないが、9に関してはちょっと違って対面駒が本当に対面駒なのである。どういうことかと言うと受け2攻め1の攻め駒の条件としては
①耐性がそれなりに優秀
②最低限の耐久(こちらの受け駒を崩すための不一致技に対する受け出しが数回可能)を持ち合わせている
③Sが高い(スカーフを持つか環境的にSラインが高い)
というものに対して対面駒に関してはまず2パターンいて
①耐久の高いポケモンにお盆、チョッキを持たせる(ディンラー、コノヨ、セグ)→耐久による行動保証
②中〜高速アタッカー(先制技、絡め・崩し技持ち、環境的に技の通りが良い)にタスキを持たせる(パオ、ツツミ、悪ラオス、神)→タスキによる行動保証
であり今までの最終1位や最終1桁を取っているサイクル構築の軸はほとんどこの形である。

じゃあ何故そのような枠が必要なのか…………
それは至極簡単でテラスタルのせいである。このゲームの本質は「行動保証とテラスタル」であり、行動保証による相手のテラスタル誘導、そして相手のテラスタルに対する切り返し、これをどうやって行うのかによって試合が決まってくるのではないかと思う。有利対面を作って対面操作技または受けに素引きすることによって相手のテラスタルを見てから行動することは相手がテラスタルするかどうかが相手の持ち物技構成プレイヤーの思考に依存するため、明確に強い動きとは言えない。そのための行動保証である。
実際に受け2攻め1のような選出が出来ないことも無いだろうが、それでは常に相手のテラスタルをケアして立ち回る必要があるため対応しなければならない範囲が無限になってしまうのと9世代におけるテラスタルに対しても一貫すると称して多く使われている一撃技に対してプレイングを歪まされてしまう場合が起こりうる為、タスキアタッカーはこれまでと比べて重宝されているのではないかと思う。




7、8老害の僕から言わせてもらうと純正サイクルが一番好きなため自分のやりたいポケモンではない。ただ、解禁されてるポケモンの数とゲーフリの目指しているポケモンを考えると最も本質に近い組み方はこの「サイクル+対面」なのではないかと思う。ただ、S4の魂の構築に関しては襷カーニャがいたとは言えあれは軸ではなく、一撃技についてもギロチン以外には対応出来ているため純正サイクルという面で見ると目を見張るものがあり、これが作れれば自分のやりたいポケモンが出来るのかなぁと思いつつ、最終1位チャレで負けた試合は環境にほぼ居ない岩テラスサーフゴーのせいであったが、それも実は対面+サイクルという選出が出来ていれば結果論だけど対応出来ていたかもしれないよねって言う話。

パオ3


そろそろ書くべきなんかなって思ったんで書こうと思います。
過去記事は↓
https://recover-poke.hatenablog.com/entry/2023/05/15/162517←1
https://recover-poke.hatenablog.com/entry/2023/06/19/131854←2

レギュDになってサンダーが出てくるようになったり炎の体ヒードランが出てきたことによってパオの氷技は氷柱しか有り得なくなったが、まあそんなことはどうでも良くて、レギュCの後半辺りから零度パオジアンならぬポケモンが台頭し始めた。
手帳持ちパを使う関係上自分も零度パオを使ってみたが、確かに強かった。ただ、強い理由は明確で自身より速いポケモンは基本的に耐久がそこまで高くないので氷柱or聖剣+不意で縛れてるパターンが多く、自身より遅いポケモンには氷柱怯みor零度の3割破壊または自身より速いポケモンと同様に高い対面性能から1体以上持っていくことが出来る。受けに対しては基本的に攻撃を2耐え以上するため零度の試行回数を3回以上稼ぐ事が出来、2/3近くの確率で当てられるため簡単に崩すことが出来てしまう。それだけに留まらず、ラス1として残しておけばどんな不利盤面でも3割で勝てる場合があるのがやばい。
まあここまで書けばわかると思うが、多分このポケモンはSVが終わるまで生き残り続けるだろう。理由は簡単でSが高いから不利なポケモンが新しく登場してもテラバーストで破壊できて、最悪零度による破壊すら行えるからだ。
ただ、ここで勘違いしてはいけないのはこのパオジアンの強みが環境に存在する全ての構築に投げられる、ということであることである。理由は前述の通りだが、そうなると持ち物は必然的にタスキとなる。よって@2の選出はタスキを潰させないために相手の設置技に対する解答を用意する必要がある。
だから安易にこのポケモンを構築に入れたり選出したりするのは非常に弱いと思っている。タスキ以外の持ち物で使っている人もいるがあまりにも論外だと思う。

結論:零度パオは強いけど使う上で条件が非常に厳しいためちゃんと構築が組めないならただの思考放棄になってしまうため使わないのが吉

障害者がある程度の上位帯にも存在することのメリット

初手からホウオウランド対面聖炎したり、ザシホウオウ対面ワイボ切り居座りだったり、カイリュー神対面鉢巻神速だったり、ランドドラン対面テラスせず居座りだったりなど所謂「障害プレイング」というものが下位から上位まで存在していて、人々はそれにキレ散らかしている。確かに中にはこれだった場合で対応出来てるみたいなことを言うかもしれないが、こちらから言わせてもらうと7割以上は成立していない。なぜなら相手がそこからどういう展開をしているかは置いといて、それに対する対抗策をこちら側も用意しているからだ。簡単に言うと、数的有利が取られることがメリットになるなんてことは基本的に有り得ないということだ。これについては僕の尊敬しているプレイヤーの一人であるサックーさんの記事を読んで欲しい。(リンクは貼らないのでサブブログのドラパVSサフゴみたいな記事を見て欲しい)

確かにこのような障害プレイングをしているのは馬鹿だと思うがそれは構築のせいだったりする場合があるため最終盤くらいまではまあキレるだけで許してあげようとは思う。ただ、このようなプレイヤーが存在するのは不快である反面、メリットもある。それは、「相手が障害者であることをケアしないといけない」ということだ。例えばホウオウランド対面聖炎を打ってくる障害者がいるからランド側は岩技か剣舞をする、だからザシアンバックという動きが両対応となる動きになる。しかしホウオウランド対面聖炎を打たずにザシアンバックするのを皆がやり始めたらどうなるか、もちろん今度は皆ザシアンバック一点読み地震を打つようになる(GSルール最終シーズンはその動きが流行したらしく、ろくろさんには地震押された)。また今話題のディンドヒドでは初手サフゴドヒド対面ができた時、ドヒド側はトリックと巧みを考えると黒霧が安定になる(巧みならディンルーに引いてもいいが、トリックされると残飯が取られるため体力管理が出来ず基本的にきつい展開になる)のだが、ディンルーバックをする人間が一定数存在する(このプレイングを障害プレイングとまで言うつもりは無いが)ため前期最終8位であるりきさんのメガネ電気テラス10万が通ったりしたのである。【追記】ぶっちゃけサフゴドヒド対面トリックされてもサフゴがトリック再生の場合は択を合わせつつディンルー引きにトリックさえ合わせれば良いため別に初手ディンルーバックしても変わらない。ただ、本人も相手のTNを見て信用出来ている人間にしか打たないと言っていたため、やはりTNを変えるのは人読みを考えるとやり得ではないかと思う。

一撃技連打構築・改

https://recover-poke.hatenablog.com/entry/2023/08/03/224247
これでSDを回したが、そもそも環境ポケのパワーが高く、試行回数9回、10回なんて稼げるわけなかったのと、一撃技以外をケアしない馬鹿が多くて殺したくなったので、勝率を求めて一撃技以外でのちゃんとした処理ルートを用意し、一撃技を打つべき場面、普通に処理するべき場面を見極めて打つガチプレイング一撃技構築に進化させることにした。

【コンセプト】
・全てのポケモンに一撃技を搭載することによる相手への圧、どんな場面でも100%負けの状況を作らない
・一撃技以外での処理ルートを用意することによるガチプレイング

一撃連打構築

知り合いが一撃連打構築を考えていてまず相手のポケモンを3体倒す上で何回一撃技を打てばどれくらい当たるのかを計算してみたところ、8回で44.82%、9回で53.72%、10回で61.72%、11回で68.73%、12回で74.72%、13回で79.75%当たるということで、大体10回以上当てれば勝率6割以上が見込めるということで一撃技を10回以上当てることを目指すことにした。
ただ、一撃技を当てる上で相手の身代わり、タスキをケアしないといけないためそこら辺にも強くしなければいけないため、それを他の技で補うことにした。
①タスキでの対策に対してはステロ
②身代わりに対してはメジャーなポケモンにはそこに対する打点を入れて対策する
のが丸いと思った。
まず①を満たすのがステロ土下座、ステロディンルーなので2体を採用
②に関して吹き飛ばしディンルーが最強だと気付いたが、ツツミだけはめんどくさいためそれに対して強いノオーを採用
残りの駒は速いパオジアン、硬いラッシャ、妖半減テラスで神を見れるキョジオーンにした。
ここまで考えてきたが物理耐久に偏っているため土下座をチョッキにし、パオが全く出せなかったので地面の一貫を切れて耐久があり、ノオーとシナジーのあるフリーザーを採用して完成

【コンセプト】
一撃技を10回以上打つ
身代わりやタスキに屈しない